四季島

ゆきのりのうた

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短歌

誰も居ない寝室の戸を敲く妻



別室で首かしげる夫

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短歌

事務処理で見覚えのある



学生の名前に 顔や姿が加わる

短歌

プロペラの



生えたおたまが



浮き上がる



花曇空 



神戸空港

短歌

山登りする準備などしていたら



登れなかった山 足の下

短歌

ベビーカーデビューの桜並木道



親子三人 春を迎える

短歌

付き合いは金を費やす



お断りするべきなのに



また時の無駄

短歌

三月の



 暑いくらいの昼下がり



つばくらめ飛ぶ



  早いお着きで

短歌

乗り合いの車内は静か



ラジオでも流してやれば



会話も弾む

短歌

もう少し息子と遊んでいたいのに



休日もまた時は飛び去る

短歌

喧嘩して勝つのは容易 



願わくば



誰も届かぬ高みに居たい

短歌

初めての8.5G買って来て



記念のDVDが完成

短歌

彗星は形通りの話題性



竜頭蛇尾で



無かったかのよう

短歌

一時間早く起きれば



創作の時は作れる



潔く寝よ

短歌

生ぬるい強風に雨 混じる中



疲れの残る身体で動く

短歌

疲れたり時間が無くて苛立つ日



その落とし穴 嵌まれば不自由

短歌

アクアにも縁があるのか



ベビーカー



確認のため箱を見に行く

短歌

凡ミスの多い輩の



ややこしい手法を誤解 



おのれ曲者

短歌

根比べした結果また白人か



救済能力皆無の証

短歌

午後からの激しい雨に濡らされた



服を片付けするめを食べる

短歌

無くなると思った席は移動して



より中央に近付くことに

短歌

短めに編集すべきものなのに



子の映像はほぼノーカット

短歌

初めての共に迎える春に向け



桜の枝の新芽 膨らむ

短歌

暖かくのどかに過ごす一日が



あると去年は思いも寄らず

短歌

喧しく始まった日も



終わりには肩の荷は降り



軽やかなもの

短歌

空耳をスカイイヤーと言うなかれ



幻聴として処理しておくよ

短歌

赤白のワインを買って



来たるべき祝いの席の



準備 進める

短歌

乗り越える山が来るのは



六月と漸く決まる



一歳手前

短歌

我はもう



一回死んでいる者ぞ



何を恐れることがあるのか

短歌

ベビーカー ドーナツ 買って



子は眠る



妻は小指の爪 切り忘れ

短歌

丁度良いパパのお腹を利用して



掴まり立ちを始めた息子

短歌

室内に干して出掛けて正解や



予報通りの夕刻に雨

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